血糖値を下げる食べ物・飲み物、サプリはあるの?
「健康診断で『血糖値が高い』って言われたんだが、症状もないしそのままでも大丈夫だよね?」あなたもそんなふうに思っていませんか?そのままにしてたら、大変なことになってしまうかもしれませんよ~
みなさんこんにちは。管理人のジローニです。
前回は「『血糖値が高い』と言われたら… 下げる方法は?」という内容で書いてみました。
今回はみなさんが最も知りたい「数値を下げる食べ物、飲み物」についてです。
何で血糖値が高くなるの?
食べ物を食べたときに血糖値が上がります。そしてその血糖値を下げるホルモンであるインスリンの「出る量が少なくなっている」「効きが悪くなっている」ことが原因で血糖値が高い状態から下がりにくくなっているのです。
そして食べる「内容」や「量」「食べ方」、そして「運動する」ことで血糖値を下げることができると前回説明させて頂きました。
今回はその中でも「食べ物・飲み物」に関して、もうちょっと詳しく書いてみようと思います。
血糖値を下げる食べ物はある?
そうですよね。これが分かれば「それ」を食べてればいいんですもんね。
では、みなさんが知りたい食品の発表で~す!
それはズバリ!「お野菜」です。
正確には「下げる」というよりも「上がりにくくする」といった方が正しいでしょうか…
「何だよ~」って思っている方も多いと思いますが、「キノコ類や海藻類を含む野菜」の「食物繊維」が糖の吸収を緩やかにし、食べる量のかさが増えることでご飯などの炭水化物の量を増やすことなく、満足いく食事量を食べることが出来るんです。
このように糖の吸収が緩やかになれば、血糖値が上がりにくくなるんですよね。それを知るには食品の「GI(ジーアイ)値」を見るようにすると良いでしょう。
GI値ってなんだ?血糖値とどんな関係?
GI値とはグリセミックインデックス(Glycemic index)の略で、ブドウ糖を摂取した時の血糖値の上昇を100として、その食品を食べたときに血糖値の上昇がどれくらいなのかを知る指標となっています。
つまり、普段からGI値の低い食品を選ぶことで血糖値の上昇を緩やかにすることができるんです。
詳しい数値などは本なども売られているのでそちらで調べてもらうとして、簡単に言えば「白い食べ物(精米されたお米、小麦など)」はGI値が比較的高いと言われています。これを玄米やライ麦に置き換えることでGI値を下げることができるんです!
ただし、消化は悪くなってしまうので「よく噛んで」食べるようにしてください。患者さんで、玄米ご飯に変えたことで胃の調子が悪くなった方も何名かいらっしゃいました(汗)。この「よく噛む」という行為も血糖値の上昇を緩やかにするので、試してみる価値はありそうですね…
血糖値を下げる飲み物はある?
普通の飲み物では血糖値を下げるものはないようです。まあ、カロリーがないものとして言えば「水」ですかね。普段から水を飲むようにすれば血糖値自体を上げることはないでしょう(笑)。
ちなみにお茶やコーヒー、紅茶などは少ないながらもカロリーはあるようですが、普通に飲む量であればそこまで気にする必要はないでしょう。ただし、コーヒーや紅茶などは砂糖やミルクを入れる方が多いので気を付けて下さいね。
調べてみたら血糖値を下げる効果のコーヒーがあるようです。いつもコーヒーを飲まれる方であれば、置き換えることで手軽に血糖値を下げることが出来るから試してみるのもいいかもしれないですね。
ここでみなさまに質問。ジュースなどの清涼飲料水にどれくらいの糖分が入っているか知っていますか?
自分も「大好きなコカ・コーラ」を参考にしてみましょう…
ここで知りたいのは「糖質の量」なのですが、これは「炭水化物=糖質+食物繊維」で計算できます。食物繊維が多く含まれているものでなければ「炭水化物=ほぼ糖質」と考えても大丈夫なのでこれで計算してみましょう。
コカ・コーラ:11.3g(炭水化物≒糖質)×500ml(通常のペットボトルの量)/100ml(基準量)=56.5g
コカ・コーラゼロ:0g(炭水化物≒糖質)×500ml(通常のペットボトルの量)/100ml(基準量)=0g
つまり普通のコカ・コーラ(500ml)には56.5gの糖質、つまり砂糖が入っているんですね~
ん~ 見えないだけで、結構な量が入っている。コーラ飲むときは「ゼロ」の方にしとこうかなぁ…
表示に「0kcal」って書いてあれば安心だよね!
えーっと… 大変申し上げにくいのですが、「0kcal」と表示してあっても本当は「ゼロ」じゃないことがあります。でも、これは詐欺じゃなくて消費者庁の食品表示基準で「100mlあたりの熱量が5kcal未満」であれば「0kcalと表示してよい」となっているのです!
出典:消費者庁「食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン 第4版(令和4年5月)」より
つまり500mlのペットボトルであれば、「25kcal未満のエネルギー」が入っている可能性があるんですね~。ちなみにみんな大好きパインアメ1粒が「18.7kcal」、黄金糖の1粒は「19kcal」なので、1.3粒分くらいですかね… 多いのか?少ないのか? まあ「ゼロではない」ということで…
出典:パイン株式会社ホームページ、黄金糖ホームページより
「トクホが良い」って聞いたんだけど…
「トクホ」という言葉、みなさんも聞いたことあるんじゃないでしょうか。正式には「特定保健用食品」という名前なんですが、詳しく知らないという方もいらっしゃると思うので少し詳しく見てみましょう。
「特定保健用食品(トクホ)」は「保健機能食品」の中の1つです。それ以外に「栄養機能食品・機能性表示食品」もあり、違いを下にまとめてみました。
栄養機能食品 | 1日に必要な栄養成分(ビタミン、ミネラルなど)が不足しがちな場合、その補給のために利用できる食品。 |
機能性表示食品 | 特定の保健の目的が期待できる(健康の維持及び増進に役立つ)という食品の機能性を表示することができる食品。ただし、特定保健用食品とは異なり国が審査を行わず、事業者の責任において、科学的根拠を基に表示している。 |
特定保健用食品 | からだの生理学的機能などに影響を与える保健効能成分(関与成分)を含み、その摂取により、特定の保健の目的が期待できる旨の表示(保健の用途の表示)をする食品。食品ごとに食品の有効性や安全性について国の審査を受け、許可を得る必要がある。 |
これを見ると「特定保健用食品(トクホ)」と「機能性表示食品」の中に血糖値の上昇を緩やかにするものがありそうです。その中でも「特定保健用食品(トクホ)」だと国の審査もあり安心な気がしますよね。でも、「機能性表示食品」も国の審査が無いだけで、科学的根拠を基に表示されているので大丈夫なのではないでしょうか。
しかも「機能性表示食品」の方が販売されている商品の数が多いので、自分に合わせて選びやすいというメリットもありますし、全ての機能性表示食品の届出情報は消費者庁のデータベースから検索することもできるので、こちらも参考にされてみると良いでしょう。
なので、普段のお菓子やお茶などの飲み物、調味料を「特定保健用食品(トクホ)」「機能性表示食品」に上手く切り替えることでお手軽に血糖値の上昇を緩やかにすることができそうですね。ただし、多く摂りすぎたからと言って効果がより出るというものではないのでご注意を!
また、ビールなどのアルコール飲料はないようですので、期待されていた方はゴメンナサイ…
血糖値を下げるサプリはあるの?
はい、血糖値を下げるサプリはあります。というか、たくさんあります。
実はコレ、上で説明した「特定保健用食品(トクホ)」と「機能性表示食品」なんです。「食品」ってあるからクッキーとかチョコとかそんなものの想像をされていたかもしれませんが、現在は条件を満たしていれば錠剤やカプセル剤の形でもOKなんです。
錠剤などの形だと、「特定保健用食品(トクホ)」「機能性表示食品」も摂りやすくなるので楽チン!
血糖に関係するものだけでもたくさんの種類があるので、詳しくは別の記事に書きたいと思います。みなさんお待ちくださいね~
普段の食事などはどうしたらいい?
では、普段の生活で何に気をつけたらいいのかまとめてみましょう。
・「キノコ類や海藻類を含む野菜」を中心にして、肉・魚・炭水化物をバランスよく食べるようにする。
・ご飯や麺類の炭水化物の食べ過ぎに注意する。極端な炭水化物抜きはダメ!
・GI値の低いものを選んで食べる(飲む)ようにする。
・口に入れる量は少量にし、30回以上噛んでから飲み込む。ゆっくり食べるようにする。
・間食を控える。もし食べるのであれば血糖値の上昇を緩やかにする「特定保健用食品(トクホ)」「機能性表示食品」を選ぶ。
・必要があればサプリ(サプリメント)を使用する。
以上、今回は血糖値を下げる食べ物・飲み物、サプリについてでした。いかがでしたでしょうか?
簡単なようで難しいですね。次回は運動について書いてみようと思います。ではでは~
みなさまのお役に立てれば嬉しいです。